夜の街を歩いた。


ゲーセンに行きがてら、手を合わせに。


歩いている間、ずっと恐怖していたわけなのですよ。
死者の霊だとかをそれほど本気で信じているわけではなく、便乗犯みたいなぷっつんさんを恐れているわけでもなく。
何が恐いって。そりゃあ・・・


ところで、どうしてこの街はあんなひでえ事件があった後も何事もなかったかのように時間が進んでいるんでしょうか。


不謹慎だとかじゃなくてよ。喪に服せとかでもねえのよ。
あきらかにおかしい状況だとかアレとかソレとかアレアレアレとか、ぜんぶ飲み込んで何事もなかったかのように覆い隠されちゃってるのが気持ち悪かったのよ。
供えられた花束――それも、探したのに一人分しか見つからなかった――が無ければ全ては事件の前のまんま、そのまま。


・・・ほら、100人のぷっつんさんの中にマトモな人が一人だと、マトモな人の方がぷっつん扱いされるって、アレよ。


わかるかなぁこの感覚。日本語にならないもどかしさがイヤン。