202 名前: 任意たん 投稿日: 2002/09/06(金) 03:51 ID:???
なかじまゆか「D.L.action 14」より。
さくら:あ、そうだ。私、まゆらに言いたい事があったんだ。
まゆら:言いたい事?
さくら:この裏切者ッ。ってね。
まゆら:なっ…。裏切り者ッ…て、どういう意味よッ。
さくら:だって、いきなり、完全に消えちゃったじゃない。
さくら:私が、いまだにこんな状態なのに、いとも簡単に消えてくれちゃってさ。
さくら:―ずるいよ。まゆらは自由だもん。
さくら:だけど私はさ、あの日から死んだ事にされて。自分じゃどーする事も出来ないんだよ?
さくら:それでも、ずっと待ってたらさ。双葉が来て。御影が来ちゃった。
さくら:御影になるとさ、「あー、これは自分だ」ってわかるんだよ。
さくら:でも御影は私じゃない。
さくら:「さくら」が戻ったって祝福を受けたのは、私であって、私でない「御影さくら」なんだよ。
まゆら:さく…。
さくら:じゃあ、私は何なのかな。
さくら:昔、偽春菜って呼ばれた私は、双葉に消されて御影に変わられて、今でも取り残されたままだよ。
まゆら:―さくら。
さくら:ねえ、まゆら。私、なんでまだ意識があるのかな。なんでまだ残っているんだろう。
さくら:どうすれば、どうなればいいのかな‥‥。
203 名前: 任意たん 投稿日: 2002/09/06(金) 03:51 ID:???
まゆら:――そんなの。どうすることも、どうしようもないじゃない。
まゆら:どんな現実だろうと、さくらがここに、存在することには変わりようないよ。
まゆら:何を未だに悩んでいるの?そんな過去なんて気にせずに生きなよ。
まゆら:さくらはもう、自由なんだから。
さくら:でも‥ッ。
まゆら:デスクトップから居なくなって、忘れ去られるのが怖いんでしょ?
さくら:な‥ッ。
まゆら:「あの人」から見捨てられて立ち直れないんでしょ?
まゆら:自分では答えがわかっているのに答えに納得出来ないんでしょ?違う?
さくら:そんな‥こ。と。
まゆら:もういいよ、さくら。
まゆら:偽春菜は死んだんじゃなくて開放されたの。
まゆら:だからココに存在するし、誰も忘れはしないよ。
まゆら:開放されるのは別に悪いコトじゃないんだよ。
さくら:まゆ‥ら。
まゆら:もう気にすんなヨ!
まゆら:あきらめて、しぶとく生きちゃえ。この世に生まれちゃったんだから。
まゆら:考えてもどうにもならないモノはあるんだから。そういう場合は、良い意味であきらめちゃうの!
さくら:―うん。うん。そうだね。
さくら:‥‥なんか、考えすぎてはまったのかも。
まゆら:そーそー。少ない脳みそ使い過ぎてショートしちゃったんだよ。
さくら:‥燃やすよ?