ある授業風景

※パラレルなので、本編とは直接関係はありません。気にするな。>先輩


セリメ先生は、その黒くてしなやかな手で、黒板に大きくこう書きました。
日常を見つめるその行為こそ、非日常への扉である
一番後ろの席で、お弁当をこっそり食べていたドリィに大きな声でそれを読ませ、先生は続けます。
「われわれの投げかける無数の視線こそが、”世界”をかたち作るのです。
何物も、誰かに見られること無しに存在する事はできません。
こちらから視線を投げかけ、また視線を投げかけられることで、その相互作用により初めて存在しあうことができるのです。
ちがいますか?」
エルザはひたすら先生の言ったことをノートに写すばかりです。
マリナはまだよくわかっていません。
ヨウコとリカコは仲良くこそこそおしゃべりしていたので、先生にチョークを投げられました。
いつも通りの、わが2組です。