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はいはい「ハイペリオン」ネタバレネタバレ。
はいはい電波長文電波長文。
- 作者: ダンシモンズ,Dan Simmons,酒井昭伸
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1994/12
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 151回
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小学生が夏休み最後の日に徹夜で書くレベルの読書感想文でありnot書評とかレビューとか。書評とかレビューとかって言うのはアタマのよいおにいちゃん達
初めに思ったのは「うわあ、なんか文学的だなあ」。
いや別にキーツとかの引用があちこちにあったり詩人がまるで詩を吟ずる(だっけ?日本語よくわかんね)ように喋るから文学的っていうんじゃなくてさあ。確かにそれもそれで文学的っていう言葉に含まれるのかもしれんけど。なんだかよく分からないけど全体的にすごく綺麗な文章だと思った。おそらく訳者さんの手腕もかなり影響しとるのと思う。
で、また読み進めて思ったのが「うわあ、なんかエンターテインメント小説だなあ」。
いや別にエンターテインメント小説なるジャンルの定義が完璧にわかってる状態で思ったわけじゃないんだk(ジュノー乱射)
なんだろな、こうさ、一章一章ごとが「よくあるジャンル小説」ぽいのよね一見。一見な。ホントは全然違うけど。というかジャンル小説なる定義が完璧にはわからn(予備動作無しサマーソルト直撃)章のサブタイトル?に「詩人の物語」だったり「探偵の物語」だったりが付いてたりすることから分かるように(つか、「ジャンル小説ぽい」のでダントツなのがこの2つだわ)それぞれの本人だったり記録を残した本人だったりが語る内容は、司祭は司祭らしく振る舞うし学者は学者らしく振る舞う。別に奇をてらってどこぞの亡国の某国の王女のように主人公から主人公のライバルに心変わりしたりしないs(2階級特進)
んでまあ、とりあえず、最後まで読んだんだけど、そこで思ったのが「文学的でエンターテインメント性がグンバツ(古)とかって、ちょっと珍しくね?」と。
なんでかわからんけど、おいらの中では「なんか文学的なブンガク」と「エンターテインメント性を重視した小説らしき何か」ってなんかこう、相反するのよね。
前者はとにかく綺麗に、きれいに。後者はとにかく楽しく、たのしく。
そして綺麗にっていうのと楽しくっていうのはあんまり、どころが、全然両立しないもんだと思いこんでた。どこの馬と午と子午線の子供達と丙午と桜肉とU・N・オーエンの骨の刷り込みかはわからないけど。
そいでまあ、10秒ぐらい考えて思ったんだ。
引用がたくさんあっても雑に見えなくてそれを綺麗に思うのは、ちゃんとコンセプトが決まってて目的が決まってるから、それで内容にぴったしだから沢山引用があっても綺麗になる。
素敵なものをいくら引用したからって、ただ引用したいだけの、そこに必然性も統一感もない引用の仕方だとごちゃごちゃした印象しか与えない。
でも引用そのものが目的でない、コンセプトがはっきりしてる引用の仕方は、作品に深みを与える。*1
そいでまた思ったんだ。
ただ文学的なものを引用するだけでちっとも面白くない「自称文学的」な読み物*2は、物凄く手を抜いてる。手抜き蕎麦処・でろり庵。腕がたりない。愛がたりない。ゆーにーどさむぷらくてぃす!ちょっと引用した元ネタで書いてある文章の上っ面だとか元ネタを書いた人が言いたかった事とか思ってた事が自分が書いた文章で言いたかった事とニアミスしてるってだけで引用しっぱなしの投げっぱなしジャーマンの丸投げすぅぱぁふぁみこむ(意味不明)なのはすごく手抜き。コンセプト不在とか手抜きとかしてるとどこかのダディとか聖なるパパとかが怒るぜ(なにその分かりづらい)。もうおいらなんか真っ先に怒られるね!ぐわはー。
でなんだったっけ、えーとその、つまりあれだ。
そんなベタベタな主人公達が繰り広げるちっちゃいお話がロイドの搭乗WAPもといシュライクとか済王陵もとい時間の墓標とかその他(その他で片づけんな)惑星ハイペリオンがらみのブツのお話に綺麗に収束していくにあたって、ようやく一人一人が「よくあるジャンルものの短編の主人公」から「ハイペリオン」シリーズっていうおっきいお話の決して欠ける事の許されないピースのひとつひとつになってくのが、いいなあ、つか、「ベタじゃない登場人物達」になってくなあって。替えが効かない系の。
えーっと…何が言いたかったんだっけ…。
まあ、その、ええっとねー。
読んだ直後は思ったの、「ああ、これでこれからの人生で、”読みたいお話が無いから自分でお話を書く”のと”読みたいお話を自分で探す”必要が無くなるんだなあ」と思った。
なんていうかね、とにかくてんこもり。てんこもり過ぎ。
ドキドキもわくわくもヒヤヒヤもぐちゃどろぎゃーもあせあせだらだらももえもえも胸キュンもこの一冊でかなりカバー出来ると思っちゃったもん。もう他に読まなくていいやって気分になっちゃったもん。
戦争ドンパチもあるしやったらめったら哲学的ななんかもあるしラブロマンスぽいのもあるしサスペンスちっくなのもあるしむちゃくちゃ泣ける展開もあるし(違う意味で)胸躍る冒険?もあるし。SF小説とか言うジャンルで収まる気配がない。なんつーかSF的ないろいろのフォーマットに乗っ取ったてんこもり小説と呼ぶにふさわしい。
…あれ、大昔誰かの日記か本で「てんこもりなのがいわゆるライトノベルの特徴なんですお!」って言ってたような気がして来t(シリウス勲章)
まあその何が言いたいかと申しますと、みんな「ハイペリオン」っていうSF小説が死ぬほど面白いから読めばいいよって事です。ってパクリじゃねえかよ!(ビロンと伸ばしてポチの刑)
※補足追伸ひとりごと:みんなアインハンダーっていう旧スクウェアのSTGも面白いからやるといいよ!やらないと泣くよ!月に栄光あれ地球に慈悲あれだよ!
※補足追伸ひとりごとその2:あんまりネタバレでもなかった。←